こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
この記事でご紹介する「膝の水が溜まらないセルフケア」を実践すれば、膝の水が溜まりにくくなって膝の痛みも改善していきます!
記事前半では『膝の水について』を、後半では『膝の水と膝の痛みの関係』について解説するので、じっくり読み込んでくださいね!
膝の水について
膝関節は太ももの骨『大腿骨』・スネの骨『脛骨』・膝のお皿『膝蓋骨』の3つの骨で構成されています。
大腿骨と脛骨の間には『関節包』と呼ばれる関節を包む袋があり、その袋の内側には『滑膜』と呼ばれる膜があります。
この滑膜から関節の動きを滑らかにする『滑液』が適度に分泌されることで、膝は滑らかにスルスルと動かすことが出来ているんです。
正常なら滑液は一定の量を保つので、自然に体に吸収されたり適度に分泌されるので、過剰に増えたり、過剰に減ることはありません。
ですが、関節内に何かしら問題があって炎症が起こるとその状態を回復させようと身体が反応して、滑液が通常より多く分泌され過ぎてしまいます。
これが膝の水が溜まってしまう理由です。
膝の水が溜まる原因
怪我
交通事故やスポーツで膝を支える靭帯や半月板と呼ばれるクッションの役割をする組織が傷ついてしまうと、身体がそれを治そうとする反応で膝に炎症が起こります。
膝の使いすぎ
長く歩きすぎたり、階段の上り下りが多いなど膝に負担が加わりすぎることも膝に水が溜まってしまう原因と考えられています。
ただ、この場合は「膝に負担をかけざるを得ない身体の状態」を考える必要があるでしょう。
以前書いた記事で『Joint by Joint理論』をご紹介しました。
例えば足首が固かったり股関節が固いと、それら関節の動きを膝で何とか補おうとします。
すると必然的に膝には通常よりも負担が加わりすぎてしまうので痛みを起こしやすいという考えですね。
なので使いすぎの場合は「使わないように安静にする」よりも「使っても負担がかかりにくい身体に変える」という視点が大切になるでしょう。
加齢
年齢を重ねるとどうしても膝を支える筋力が落ちてしまいます。
そうすると膝への負担が増えてしまい、炎症を引き起こしてしまいます。
人の体は『生涯使い続ける替えの利かない消耗品』ですので、運動習慣を身に付けたり症状が軽いうちから病院・整体に通うなどして、大切にしていきたいですね。
関節の病気
痛風や関節リウマチ、変形性膝関節症など関節に炎症を起こす病気のせいで膝に水が溜まることもあります。
これらの病気が原因で膝の水・膝の痛みに繋がっている可能性もあるので、基本的にはまずは病院で診察を受けることが重要です。
膝の水と膝の痛みの関係は?
「膝の水が溜まる原因」を見ると、膝の痛みが先で膝の水が後と分かりますが、膝の水が溜まっている状態がさらに膝の機能を悪化させるというデータがあります。
※変形性膝関節症に対する研究です
膝関節水腫あり群ではなし群に比べ膝関節筋の筋厚変化率および停止部移動距離が低値であり,また水腫の程度を示す膝蓋上包前後径といずれも有意な相関関係を認めたことから,膝関節水腫は膝関節筋機能に影響を及ぼし,関節水腫が重度であるほど膝関節筋の機能低下が大きいことが示唆された。
変形性膝関節症における膝関節水腫と膝関節筋機能との関係 (jst.go.jp)
難しく書かれていますが要は「膝の水が溜まってると膝の動きが悪くなりますよ、また水の量が多いと膝周りの筋肉の機能が低下しやすいですよ」ということです。
また別の研究では↓
関節水腫を穿刺後に大腿四頭筋筋力が優位に改善した。大腿四頭筋筋力改善率と水腫量には相関性を認めなかった。
変形性膝関節症による関節水腫が大腿四頭筋筋力に与える影響について (jst.go.jp)
これは「膝の水があると太ももの前の筋力が落ちてて、水を抜いてあげると筋力が改善しますよ」ということ。
ただこちらは水の量と筋力改善率の関係性はよくわかっていないという結果です。
これらは変形性膝関節症に対しての研究ですが、こういった結果を見ると膝の水と膝の痛みや機能は相互に関係していて、なるべく早い対処が必要になると感じますね。
膝の水が溜まった時の対処法
一時的に安静にする
膝の水の程度にもよりますが、基本は膝の水が溜まっている時は炎症が起きている為、一時的に安静にした方がいいでしょう。
ただし!あくまで『一時的に』です。
よく「膝が悪くなるのが怖いから…」と言って安静にし過ぎてしまう方がいますが、安静にしすぎは膝周りの筋力が低下したり、関節が固まってしまう原因になるのでずっと安静はおススメしません。
3~5日も安静にすれば炎症は落ち着いてくるので、そうしたら少しずつ様子を見て動かしても問題ないでしょう。
医師に抜いてもらう
膝に水が溜まってる状態が続くと、曲げ伸ばししにくかったり関節がさらに固まる状態を引き起こすので可能なら早めに抜いてもらった方が良いですね。
ただし、抜いても繰り返してしまう方は普段の体の使い方が膝に水を溜めてしまっている可能性があります。
なので抜いて終わり!ではなく、日ごろから予防に取り組むことが重要です。
その方法を今からお伝えしていきますね。
膝の水を溜めないために
膝の水を溜めないためには、当然膝に加わる負担を減らすことが重要です。
膝の負担を減らすために必要なのは、『足』の機能を高めること!
先ほど少し『Joint by Joint理論』の話をしましたが、歩く・立つ・階段の時に土台となるのは『足』
です。
この『足』が上手く使えず固まってしまうと、膝への負担が大きくなってしまいます。
もちろん膝自体へのケアも大切ですが、今回は見落とされがちだけど大切な足の機能を高める体操をお伝えしますね。
足首回し
足先を8の字で大きく動かすことで、ただぐるぐる回すよりも色んな筋肉を刺激することが出来るので、より足の機能を高めることが出来ます。
最初は動かしにくくて大変と感じるかもしれませんが、根気よく続けていくとどんどん滑らかに動かせるようになってくるのでぜひ続けてみてください。
足指伸ばし
足の指が自由自在に動かないと、立ったり歩いている時に細かい身体のバランス調整が出来なくて膝への負担が大きくなります。
しっかりと足の指を伸ばして柔らかくしておくと、膝の痛み・膝の水が溜まる予防に繋がるのでお勧めです〇
まとめ
- 溜まっている水は『滑液』という関節の動きを滑らかにする潤滑油
- 膝の水は膝にストレスが加わって炎症が起こると溜まる
- その場しのぎの対処ではなく、身体の使い方など根本的予防法が大切
ちなみによく「ヒアルロン酸注射ってどうなの?」と質問を受ける事がありますが、答えはこちらの記事に書いてあります↓
興味があればご覧ください◎
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