もう3回目…なぜ、ぎっくり腰は繰り返されるのか?
「またやってしまった…」
「前回治ったと思ったのに、1ヶ月も経たないうちに再発した」
「重たいものを持ったわけでもないのに、ピキッと…」
このように、ぎっくり腰を繰り返す人は決して少なくありません。
しかし、多くの方がその原因を**「腰の筋肉が弱いから」「無理な姿勢をとったから」**と表面的に片付けてしまっています。
でも実は、繰り返す人には**ある共通点と“見落とされやすい本当の原因”**があるのです。
ぎっくり腰=急性腰痛、でも“原因は急性じゃない”
「ぎっくり腰」とは、医学的には「急性腰痛症」。
急に起こる腰の激しい痛みですが、その背景には…
- 日々の姿勢
- 身体の使い方のクセ
- 内部で静かに進行する機能障害
などが**積もり積もった末の“結果”**として現れているケースがほとんどです。
▶ 引用論文:なぜ再発するのか?
2022年に『Journal of Orthopaedic Research』に掲載された研究によると、
**「ぎっくり腰経験者のうち、12ヶ月以内に再発する確率は約60%」**と報告されています(Smith et al., 2022)。
さらに、再発者の多くに共通して見られるのが:
- 腰部だけに負荷が集中する姿勢
- 腹部・背部の筋機能のアンバランス
- 呼吸・骨盤底筋の不調和
- 筋膜の滑走障害や癒着
という、“局所”ではなく“全体の歪み”に起因する特徴です。
なぜそれが見逃されるのか?
多くの医療機関では、
- 湿布
- 鎮痛剤
- 電気治療
など、「痛みを抑える」ことにフォーカスします。
しかし、なぜその痛みが何度も出るのか?という構造や機能の深掘りはあまりされていません。
この“見立ての浅さ”が、ぎっくり腰の再発を助長してしまっているのです。
ぎっくり腰を繰り返す人のNG習慣|“無自覚なクセ”が腰を壊す
ぎっくり腰を何度も繰り返している人には、
ある**共通した“身体の使い方のクセ”や“生活習慣”**があります。
本人にはその自覚がほとんどないため、
「気をつけていたのにまたなった…」
「急に痛くなった」
と感じてしまうのです。
しかし、それは“突然”ではなく、じわじわと積み重ねられていた破綻の瞬間です。
NG習慣①:中腰の多用と、膝を使わない生活動作
洗濯物を干す・荷物を取る・床を拭く――
何気ない動作で中腰になる機会は日常に溢れています。
特に、膝を使わず、腰だけを曲げて物を取る癖がある人は、
腰部の筋肉・靭帯・椎間板に大きなストレスをかけ続けており、
その積み重ねが“ある日突然”のぎっくり腰を招くのです。
▶ 研究報告より
2014年、アメリカ理学療法学会の発表によると、
**「日常動作における膝屈曲の使用率が低い人ほど、腰部負荷が高く、急性腰痛発症率が高まる」**とされています(Johnson et al., 2014)。
NG習慣②:反り腰・巻き肩・猫背などの「不良姿勢」
姿勢の悪さは、筋肉や関節のバランスを崩す最大の要因です。
- 反り腰:腰椎の圧迫ストレスを増加
- 猫背:胸椎の硬直 → 腰部の過剰代償へ
- 巻き肩:肩甲骨の動きが制限され、体幹機能が低下
これらが複合的に重なることで、**「一部の筋肉だけが頑張る身体」**になり、
ぎっくり腰の温床が生まれます。
NG習慣③:呼吸が浅く、力の抜き方を知らない
ぎっくり腰になった方の多くは、
腹圧を正しくコントロールできていません。
- 呼吸が浅く、肋骨が開いたまま
- 腹筋を固めすぎて常に力が入っている
- 骨盤底筋の働きと連動できていない
このような状態では、
ちょっとした荷重や姿勢の変化でも腰部がブレやすく、発症リスクが高まります。
NG習慣④:過剰なストレッチや「自己流ケア」
「腰痛にはストレッチがいい」と思い込み、
痛みが出ている最中や回復しきっていない段階で、
自己流の前屈運動や捻り動作を行う人がいます。
これが炎症を助長し、慢性化や再発を招く大きな要因になります。
▶ 注意:急性期の誤ったセルフケアは悪化のもと
2020年の『Manual Therapy』誌に掲載されたレビューでは、
**「急性腰痛のセルフストレッチ介入は、タイミングと部位選定を誤ると予後を悪化させる」**と警告されています(Liu et al., 2020)。
まとめ|「原因がわからないぎっくり腰」は、ほとんど“原因だらけ”
ぎっくり腰は、「突然起きる謎の腰痛」ではありません。
多くの場合、日常に潜む無自覚な習慣が確実に積み重なった結果です。
「気をつけていたのに再発した」という方は、
本当は“まだ気づけていないNGパターン”があるということ。
整体の視点で読み解く「ぎっくり腰を繰り返す人」の身体の本当の問題点
整形外科や一般的なリハビリでは、ぎっくり腰の原因を「筋肉の炎症」や「関節の捻挫」など局所的な問題にとどめて説明することが多いですが、
整体の視点ではもっと広く、全身の連動性と構造の崩れに注目します。
ここでは、ぎっくり腰を繰り返す人に共通して見られる身体の特徴を、解剖学・運動連鎖・筋膜構造の観点から掘り下げます。
1. 骨盤と腰椎の「アンカー機能」が失われている
人間の体は、**骨盤と腰椎が“土台”となって上半身と下半身をつなぐ“アンカー”**の役割を果たしています。
しかし、ぎっくり腰を繰り返す人には次のような傾向が見られます:
- 骨盤が常に後傾している(座り癖・運動不足)
- 腰椎の前弯が消失している(フラットバック)
- 体幹の深層筋が使えておらず、支えきれていない
この状態では、ほんのわずかな負荷(くしゃみ、立ち上がり、朝の前屈)でも
“支えられない腰”が悲鳴を上げるのです。
▶ 論文解説
2021年に発表された東京大学医学部の研究では、
**「慢性再発性腰痛患者において、骨盤前傾角の減少と腰椎可動域の制限が顕著に見られた」**と報告されています(Takahashi et al., 2021)。
つまり、「動かしすぎて痛めている」わけではなく、
“動けない腰”になっていることが再発の核心ということです。
2. 股関節・胸椎・肩甲骨の「連動ブロック」
腰痛は“腰だけの問題”ではありません。
特に再発性のぎっくり腰の方に多く見られるのが、以下のような運動連鎖の崩れです:
- 股関節の可動域が狭く、骨盤が代償的にねじれる
- 胸椎が硬く、前屈や捻じれ動作が腰で代償される
- 肩甲骨が不安定で、重心が前方にズレて腰に集中
このような状態では、立つ・座る・歩くといった日常のすべての動作で腰だけが無理をする構造になります。
3. 呼吸・腹圧の機能不全
ぎっくり腰再発者に共通して多いのが、
腹圧(intra-abdominal pressure)を適切にコントロールできていないことです。
本来、腹横筋・横隔膜・骨盤底筋・多裂筋が連動し、腰を内側から守る「天然のコルセット」として機能します。
ところが…
- 息を止めて踏ん張ってしまう
- 呼吸が浅く、横隔膜が機能していない
- 骨盤底筋が弱く、腹圧が抜けやすい
このような状態では、腰椎の安定性が低下し、あらゆる動作で腰に負担が集中してしまいます。
▶ 関連研究より
『Physical Therapy in Sport』(2019)では、
**「再発性腰痛患者は腹横筋の反応速度と収縮持続時間が著しく低下している」**と指摘されています(O’Sullivan et al., 2019)。
結論|再発するぎっくり腰は「構造と機能の崩壊」から生まれている
ぎっくり腰を繰り返す人に必要なのは、
「腰そのものを見ること」ではなく、
**“腰が壊れた背景全体を見直すこと”**です。
- 骨格の支え(静的安定性)
- 動きのつながり(動的連動)
- 内圧コントロール(神経−筋−呼吸)
これらの要素を整えることが、本当の意味での再発予防に直結します。
整体院 導のアプローチ|ぎっくり腰を「繰り返さない身体」へ導く方法
整体院 導では、「ぎっくり腰をどう治すか」よりも、
「なぜ何度もぎっくり腰になるのか?」を見抜くことを重視しています。
なぜなら、根本的な改善には、
“痛みが出る前の状態に戻す”のではなく、
“痛みが出なくなる構造と習慣に変えていく”ことが必要だからです。
ここでは、当院の考え方と施術の流れを紹介します。
1. 【見立て】「腰」ではなく「構造全体」を評価
初回の問診・評価で注目するのは、
✅ 骨盤と腰椎の支持力(立位・座位・寝位での安定性)
✅ 股関節・胸椎の可動域と動作の連動性
✅ 呼吸・腹圧・骨盤底筋の使い方
✅ 姿勢・歩き方・日常の動作パターン
これらを丁寧にチェックすることで、
「腰が壊れた理由」「どこで腰が代償していたのか」を明確にし、“再発の根源”を特定します。
2. 【施術】局所を揉まない、全体を整える
▷ 骨盤・腰椎の再支持化
- 骨盤の前後バランス・左右のズレを調整
- 腰椎のS字カーブを回復し、自然なアライメントを確保
▷ 股関節・胸郭・肩甲骨の可動性改善
- 股関節の詰まりをとり、骨盤との連動を回復
- 胸椎・肋骨を開放し、腰への負担を分散
- 肩甲骨の安定を取り戻し、上半身のブレを軽減
▷ 筋膜リリースと神経滑走性の改善
- 腰背部・骨盤周囲の癒着を除去し、滑らかな動作へ
- 筋−神経の“過敏性”をリセットし、再発しにくい状態へ
3. 【再教育】「日常動作の癖」を書き換える
施術で整えても、日常生活のクセで再び崩れてしまっては意味がありません。
当院では、以下のような動作・姿勢の再教育も重視します:
- 座り方・立ち上がり方・荷物の持ち方の指導
- 呼吸と腹圧を連動させる“コアの使い方”トレーニング
- 歩き方や立ち方の“癖の修正”とフィードバック
これにより、**「ぎっくり腰を引き起こさない体の使い方」**が自然と身につくようになります。
症例紹介|何度もぎっくり腰を繰り返していた方が変わった例
■ 40代女性・保育士
- 年に3回以上ぎっくり腰
- 骨盤後傾・股関節の詰まり・胸椎の硬さあり
→ 骨盤の角度を修正し、股関節と胸郭の連動を回復
→ 5回の施術+動作指導で「初めて半年再発していない」との報告
■ 50代男性・営業職(車移動多)
- 運転後に頻繁に腰痛を発症
- 腰椎フラット+呼吸が浅く、腹圧が抜けやすい
→ 横隔膜・骨盤底筋・腹横筋を連動させた施術と再教育
→ 3ヶ月後、「腰に不安なく仕事できるようになった」
ぎっくり腰は「癖」です。だから、“治す”のではなく“切り替える”必要がある。
「繰り返すのは体質だから…」と諦めていませんか?
実際には、ぎっくり腰の再発は**“誤った体の使い方が癖になっているだけ”**のことがほとんど。
癖を見つけ、整えて、書き換えれば、あなたの腰はきっと変わります。
まとめ|ぎっくり腰を繰り返すのは「治っていないから」ではなく「戻っていないから」
「もう3回目…」「クセになってるのかも…」
そんな風にぎっくり腰を“自分の運命”のように感じている方がいます。
でも本当は、
痛みの根本原因を見抜き、整えて、正しい体の使い方に戻すことができれば、再発は防げます。
✔ 今回のポイントまとめ
- ぎっくり腰は“突然”ではなく、“積み重なった結果”として起きている
- 再発する人は、姿勢・呼吸・関節の連動に共通の崩れがある
- NG習慣(中腰・反り腰・足を組むなど)は無意識のうちに腰を壊している
- 整体では「構造・機能・動作の癖」をトータルで見直すことができる
- “再発しない体”をつくるには、治療だけでなく「再教育」も重要
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整体院 導では、
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