「手術しかありません」
医師からそう言われた瞬間、胸が締め付けられるような不安に襲われた。
- 首から肩、腕にかけて強い痛みやしびれがある
- 薬や牽引を続けても改善しない
- 枕を変えても、朝起きた時点で首がつらい
- できれば手術は避けたいけれど、悪化が怖い
もし今、こうした状況で迷っているなら、この記事を最後まで読んでほしい。
なぜなら「頚椎ヘルニア=即手術」ではないケースが多いからだ。
実際、欧米や国内のガイドラインでも「保存療法(手術をしない治療)で改善する例が多い」と報告されている。
この記事では、
- なぜ手術が宣告されるのか?
- どんな人は手術を検討すべきか?
- 手術以外で改善を狙える“体の仕組み”とは?
をわかりやすく解説する。
手術が宣告されるのはどんなケース?
一般的に「手術を検討すべき」とされる条件
頚椎ヘルニアは椎間板が飛び出して神経を圧迫することで痛みやしびれを起こしますが、全員が手術になるわけではありません。
ただし、次のようなケースでは医学的に手術が推奨される可能性が高いとされています。
- 筋力が急激に落ちている(握力が入らない、物を落とすなど)
- 歩行障害(ふらつく、長く歩けない)
- 排尿・排便の障害(膀胱直腸障害)
- 強い痛みやしびれが数か月以上続き、日常生活が困難
これらはいわゆる「赤旗サイン」であり、放置すると神経障害が不可逆的に残るリスクがあるため、整形外科や脳神経外科での相談が必要です。
一方で「手術しかない」と言われても保存療法で改善する例は多い
海外の研究では、頚椎椎間板ヘルニア患者の70〜80%は保存療法(運動療法や生活習慣の見直しなど)で改善すると報告されています(Fehlings et al., Global Spine J 2017)。
つまり、急を要する赤旗がなければ、まずは保存的なアプローチを試す価値があるということです。
保存療法で改善が見込める理由
1. 椎間板ヘルニアは「自然に縮小する」ことがある
MRIで大きく飛び出していた椎間板が、数か月〜1年のうちに自然吸収され、症状が軽減するケースが多く報告されています。
免疫細胞がヘルニア部分を“異物”として処理する働きによるもので、薬や牽引だけではなく、体の仕組み自体が回復に向かう力を持っているのです。
2. 痛みの正体は「圧迫」だけではない
頚椎ヘルニアによる症状は、単純な圧迫だけでなく、
- 神経まわりの炎症
- 筋肉や筋膜の緊張
- 姿勢の崩れによる負担集中
といった要因が重なって出てきます。
つまり、圧迫そのものが残っていても、周辺環境を整えることで症状が軽減することがあるのです。
3. 姿勢・動作・生活習慣の改善で「神経の余裕」が生まれる
猫背やストレートネック姿勢では、常に頚椎に余計なストレスがかかり続けます。
骨盤や肩甲骨、呼吸の仕方まで含めて見直すことで、首に集中していた負担を分散させることができ、症状の再発予防にもつながります。
整体院導で行うアプローチとは?
1. 「首だけを見ない」全身評価
頚椎ヘルニアは首に問題があるように思えますが、実際には骨盤・背骨・肩甲骨の動きが深く関与しています。
当院ではまず、
- 骨盤や体幹の安定性
- 肩甲骨や肋骨の可動性
- 歩き方や姿勢のクセ
を丁寧に評価し、首に負担をかけている“背景”を特定します。
2. 神経と筋膜をやさしく整える
頚椎ヘルニアによる痛みやしびれは、神経が圧迫・炎症で敏感になっている状態です。
そこで、**神経が滑らかに動けるようにする手技(神経モビライゼーション)**や、首から背中・胸部の筋膜リリースを組み合わせ、神経のストレスを軽減します。
バキバキ鳴らすような施術はせず、体にやさしい方法を重視しています。
3. 「超栄養学」に基づいた体の内側からの改善
神経や椎間板が修復するには、鉄・ビタミンB群・マグネシウム・タンパク質などが不可欠です。
整体院導では、日常の食事内容をふまえて不足しがちな栄養をアドバイスし、治りやすい体質へ導くサポートを行います。
4. 再発を防ぐセルフケア・動作指導
施術だけで終わらせず、日常生活でどんな姿勢や動作を工夫すればよいかを具体的にお伝えします。
これにより「一時的に楽になる」ではなく、再発しにくい体の構造を作っていきます。
まとめ|「手術しかない」と言われても諦めないで
頚椎ヘルニアと診断され、「手術しかない」と言われると、多くの方が将来への不安を強く感じます。
しかし実際には、赤旗サイン(急激な筋力低下・歩行障害・排尿排便障害など)がなければ、保存療法で改善する例が多いことが国内外の研究で示されています。
大切なのは、
- 首だけに注目せず、骨盤や肩甲骨、体幹とのつながりを見直すこと
- 神経や筋膜をやさしく整える施術を受けること
- 栄養や生活習慣を含めて「治りやすい環境」を整えること
です。
「もう手術しかない」と思い込んでいた方でも、体の構造や内側の環境を整えることで症状が軽くなり、生活の質を取り戻せる可能性があります。
焦らず、段階を踏んで取り組むことが、最終的にもっとも安全で確実な道につながります。
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